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書名:Routes
章名:読切

話名:Routes -x- - シャルダンの日常


作:ひまうさ
公開日(更新日):2012.11.30
状態:公開
ページ数:1 頁
文字数:320 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 1 枚

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p.1

 城内で聞こえる爆発音に、シャルダンは書類に目線を落としたまま固まった。それから、眉間に皺を寄せて、深い息を吐いた後で、顔を上げて外を見る。その視線は窓の外にもうもうと立ち上る煙に行き、それが細く消えてゆくのを見てから、哀しげに目を閉じる。

 爆発の主も、それを迅速に消火したものも、おそらくはシャルダンの思う通りの人物だろう。前者はシャルダンの幼馴染みであり、クラスター王国の唯一にして第一位の王位継承権を持つ王子である、ディルファウストであり、後者もおそらくは彼だ。

 シャルダンは顔をあげて、宙に虚ろな目を彷徨わせた。

「……仕事増やすなよ、ディル……」
 これから届くだろう城の修繕やらの書類を思い、シャルダンはまたため息を付いたのだった。

あとがき

以上、シャルダンの日常の一部をお届けしましたー。


御礼画面が少しでも楽しめればということで
「シャルダンの日常」の一部を置いてみました。
甘くないです。
不幸な彼に、誰か愛の手を…!(笑)
(2012/11/30)