シリウス・ブラック>> 読み切り>> It’s Warmer

書名:シリウス・ブラック
章名:読み切り

話名:It’s Warmer


作:ひまうさ
公開日(更新日):2006.4.12
状態:公開
ページ数:1 頁
文字数:792 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 1 枚
デフォルト名:///ミヤマ/リサ
1)

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p.1

 少し肌寒い夜、隣の人に寄りかかるとほのかに暖かい。

 談話室の暖炉の前で座りながら、そのまま横に寄りかかる。

「…リサ、重い」
「うわ、女の子にそーゆーこと言いますか」
「てか寄りかかんな。まだ俺はレポートやってんだ」
 確かに目の前には本が幾つも積み重ねられ、シリウスは必死にそれらを書き写している。

 今日は授業もお休みで、みんな遊びに行っているというのに、シリウスは真面目に書き写してる。休みを削ってまでやる人だとは知らなかった。

「そこ写し間違ってる」
「煩ぇ」
 せっかく親切に教えてあげたのになー。

「こんぐらい気付くわけねぇだろ」
「それはわかんないよー? 私が教えちゃうかもしれないし」
 にししと笑って、びしっと監督生バッジを見せつける。もちろん、私は監督生じゃないけど風邪ひいて寝込んでいるリリーの代理中なのである。つまり、私もリリーが寝てるから残っているんです。

 勝ち誇った笑顔で言う私に、シリウスは大きくため息を吐いた。失礼な。

「リサが監督生になれるかよ」
「でも今は代理だもん。そんな態度でいいのかな~? 邪魔にすると先生に言っちゃうよ?」
 うりうりと頬を指でつつく。なんでこの人はこんなに白くて柔らかほっぺかな。羨ましいを通り越して憎たらしいわ。

「わかったから、やめろ」
 つついていた手を掴まれ、強い力で引き寄せられる。どういう魔法かあっという間に私は彼の膝の上に抱かれていて。

「おら、これでいいんだろ」
「うん」
 シリウスは他の人達よりも体温が高い。寒いときはくっついてるのが一番。冷たい私に暖をくれる大好きな人。

「シリウス、だぁい好き」
 抱きついて囁いたら、苦笑が返ってきた。

「お前は体温高けりゃ誰でもいいんだろ」
「そんなことないもん」
「うそつけ」
「シリウスにしかしないもん」
 だってさ。

「シリウスが一番暖かいって知ってるから」



 貴方は私に暖をくれる人。暖かい優しさをくれる人。



あとがき

ハリポタが思ったよりも人がきているので。たまには、へたれじゃないシリウス。
たぶん彼らの間に恋愛感情はありません。でも、この後から意識したりして。
恋愛感情があった場合、ヘタレ犬にこんな芸当は不可能です(きっぱり。
そんで、うちのヒロインなら絶対喰われる(絶対かよ)。
(06/04/06 12:41)


久々なので、ニセモノかもしれません。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
(06/04/12 10:08)