少し肌寒い夜、隣の人に寄りかかるとほのかに暖かい。
談話室の暖炉の前で座りながら、そのまま横に寄りかかる。
「…リサ、重い」
「うわ、女の子にそーゆーこと言いますか」
「てか寄りかかんな。まだ俺はレポートやってんだ」
確かに目の前には本が幾つも積み重ねられ、シリウスは必死にそれらを書き写している。
今日は授業もお休みで、みんな遊びに行っているというのに、シリウスは真面目に書き写してる。休みを削ってまでやる人だとは知らなかった。
「そこ写し間違ってる」
「煩ぇ」
せっかく親切に教えてあげたのになー。
「こんぐらい気付くわけねぇだろ」
「それはわかんないよー? 私が教えちゃうかもしれないし」
にししと笑って、びしっと監督生バッジを見せつける。もちろん、私は監督生じゃないけど風邪ひいて寝込んでいるリリーの代理中なのである。つまり、私もリリーが寝てるから残っているんです。
勝ち誇った笑顔で言う私に、シリウスは大きくため息を吐いた。失礼な。
「リサが監督生になれるかよ」
「でも今は代理だもん。そんな態度でいいのかな~? 邪魔にすると先生に言っちゃうよ?」
うりうりと頬を指でつつく。なんでこの人はこんなに白くて柔らかほっぺかな。羨ましいを通り越して憎たらしいわ。
「わかったから、やめろ」
つついていた手を掴まれ、強い力で引き寄せられる。どういう魔法かあっという間に私は彼の膝の上に抱かれていて。
「おら、これでいいんだろ」
「うん」
シリウスは他の人達よりも体温が高い。寒いときはくっついてるのが一番。冷たい私に暖をくれる大好きな人。
「シリウス、だぁい好き」
抱きついて囁いたら、苦笑が返ってきた。
「お前は体温高けりゃ誰でもいいんだろ」
「そんなことないもん」
「うそつけ」
「シリウスにしかしないもん」
だってさ。
「シリウスが一番暖かいって知ってるから」
貴方は私に暖をくれる人。暖かい優しさをくれる人。
ハリポタが思ったよりも人がきているので。たまには、へたれじゃないシリウス。
たぶん彼らの間に恋愛感情はありません。でも、この後から意識したりして。
恋愛感情があった場合、ヘタレ犬にこんな芸当は不可能です(きっぱり。
そんで、うちのヒロインなら絶対喰われる(絶対かよ)。
(06/04/06 12:41)
久々なので、ニセモノかもしれません。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
(06/04/12 10:08)