昼寝をしていたら、ふわりと暖かな気配に包まれた。
「またこんなところで昼寝してる」
呆れきった声はルーピン先生のものだ。ホグワーツ内で昼寝しているとはいえ、ここには今まで誰も来たことがなかったのに、どうしてこの先生は来られるのか。
一度聞いてみたけど、哀しい顔ではぐらかされてしまった。
「あんまりサボると点数を下げるよ」
代わりの人形を行かせているから、そうそうバレるものじゃない。
「せめて私の授業ぐらいは出て欲しいのだけど」
魔法学校って言うからどれだけ面白いことがあるか期待したのに、一通りを習ってしまえばなんてことはなかった。マグル出身の私は戻ったら結局使えないわけで、
まったくもってつまらない。
「ねえ、起きているんでしょ?」
それでも寝たふりを続けていたら、ふわりと熱が唇を掠めた。吃驚して飛び起きる私の前で、ルーピン先生は悪戯そうな笑顔を浮かべている。
「校内で何をするんですか!?」
おそらく真っ赤になっている私を抱き込んで囁く。
「いつまでも眠っているフリをしてるからだよ」
甘いチョコレートと甘い先生の香りに包まれて、反論も出来ない私に、ルーピン先生はまた囁いた。
「授業、ちゃんと出るよね?」
「……」
「出るよね?」
「わ、わかりましたっ」