シリウス・ブラック>> 読み切り>> まいばーすでー

書名:シリウス・ブラック
章名:読み切り

話名:まいばーすでー


作:ひまうさ
公開日(更新日):2006.5.31
状態:公開
ページ数:3 頁
文字数:1128 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 1 枚

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p.1

 いつもよりほんのすこしだけ、贅沢をしよう。

「シーリーウースー」
 いつものように木陰で良からぬ相談をしている集団に近づき、目当ての男の前に座り込む。

「あのね、お願いが」
「ダメだ」
 聞く前から却下され、意地になる。

「犬が欲しい」
 今日だけは我が侭を言ってイイ日。だから固まっている悪友たちに大きく手を振って話してやる。

「日本で、こういう黒くて大きな犬飼っててね」
「抱きつくと、毛並みの感触が気持ちよくてね」
「小さい頃は上に乗って散歩したりしてたのね」
 それでね。



「抱き心地のいい犬が欲しいの」



 私の言葉に彼の周りの3人の悪友がニヤニヤと笑い顔になる。

「へぇぇぇ」
「いーんじゃない?」



「ばっ、お、おまえら何言って…!」



 どうしてシリウスは慌てているんだろう?

「お前も変なことを言うなっ」
 慌てたシリウスにズベシッとチョップされた。

 ひどい。

 今日は私の誕生日なのに…!



p.2

 目の前には毛並みの綺麗な黒い大きな犬。

「わ…」
 私を連れてきたジェームズがにやりと笑う。

「シリウスからのプレゼントだってさ」
 要求通りのそれに恐る恐る近づき、そっと手を伸ばせばぺろりと舐められる。

「わぁっ」
「嬉しい?」
「うんっ、うわぁ、うわぁっ」
 首に思いっきり抱きつくと犬の方がびくついている。もうそんなことさえも可愛くて仕方がない。

「本当に連れてきてくれるなんてっ」
 正直、無茶なお願いとは思っていたのよ。だっていきなり犬が欲しいなんて言って、くれるわけないじゃない。

 だけど、目の前のは確かに望んだ通りの犬で。

「名前何がいいかなっ」
「日本で飼っていた犬は何て言うの?」
「みたまんまよ」
 短絡的と言われるとそのとおりなんだけど、やっぱりそれがいい。区別は言葉の違いくらい。

「この子は、ブラックがいいわ」
「日本の子の名前の英語版」
「あーもーちょーかわいー!!」
 どうして後ろの人たちはおもいっきり吹き出しているのかしら。

 どうしてこの犬は少し機嫌が悪そうなのかしら。

 どうして、ここに当人のシリウスはいないのかしら?



p.3

 自分に触れている少女が完全に眠りに落ちたのを感じ、シリウスはその変身を解いた。

「ぅん…」
 黒い犬の正体を知らない少女をそっと抱きしめる。

「ったく、無茶なこと言うなよ。俺じゃなきゃ叶えられないだろ」
 何も知らない愛しい彼女の寝顔にそっと口づける。

「…リ…ウス…」
 夢の中に自分が出てきているらしいという事が嬉しい。

 誰よりも自分に祝ってもらいたかったという気持ちが嬉しい。

「誕生日おめでとう」
「一日言うのは遅れたけど、勘弁してくれよ?」
 お前が悪いんだからな。

 犬が祝いの言葉なんて言えるわけないじゃないか。

「っ」
 耳元の髪をかき上げてやると、彼女はかすかに身じろぎした。

あとがき

自分の誕生日に仕事ばっかりだったことに気が付いて
祝われたくて書いてみた!。続きます(ぇ。
(2006/05/31)


適当ですいません。
誕生日とか誤魔化してるけど関係ありません。
たまにはまったく意味のない馬鹿な話が書きたいんです
(それもどうか)
もうちょっと続きます
(2006/05/31)


何が書きたいのやら。ただ祝ってもらいたかったんです
「ハリーポッターと謎のプリンス」まだ読んでません
噂ではセブルスがいっぱい出るとか
リーマスがいっぱい出るとか
楽しみなんだけど、シリウスいないんですよね
…どーしようかなぁ…
(2006/05/31)


分けること無いよね?
てことで、統合しました。
(2012/10/12)