朝、ポストに一通の手紙が入っていた。
そこには丁寧な文字で「Happy BirthDay」と大きく綴られ、続けて数字ばかりの暗号が書かれている。
読み解けば、そこには彼女の姿がある。
カランカラァン
「いらっしゃいま」
「Happy BirthDay、貴文さん!」
店のドアを開けたとたんに派手な炸裂音が彼女の手によって弾け飛び、驚いているボクの手を彼女がしっかりと握りしめた。
ボクが想像出来ないような突拍子もないことをするキミが愛しいから、精一杯の御礼の言葉を言おう。
「Thanx…」
そう思うのに言葉は上手く続かなくて。
「貴文さん?」
目の前で楽しそうに首を傾げる彼女を抱きしめて口づけた。この想いが伝わるように。
先生は是非とも誕生日に吃驚させてやりたい。
ちなみに待ち合わせた喫茶店では実は瑛が働いているというオプション付き。
この後、二人とも瑛に追い出されます。
(2006/09/04)