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書名:GINTAMA
章名:読切

話名:私は私の世界が欲しかった


作:ひまうさ
公開日(更新日):2007.9.12
状態:公開
ページ数:1 頁
文字数:654 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 1 枚
デフォルト名:長浜/静流
1)

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p.1

 夕陽がアスファルトを淡く照らす。そこへ伸びる長い長い影を踏みながら、一人で歩く。

 たぶん、家に帰れば遅くなったことを怒られて、言い訳なんてしてもしなくても怒られて、食事をしてても遅いと文句を言われ、しまいにゃ風呂が長いと笑われて。

 へらへら笑って過ごすにも限界がある。

「ここに私の居場所はないけど、生まれ変われるわけでもましてやトリップできるわけでもないし」
 明日も頑張ろう、と今日も押し入れの二階で眠りに落ちた。なんでって、小柄な私にとって押し入れは丁度よいベッドだったからだ。

 布団に入って数秒後、私はいつものように真っ暗な夢の中へ落ちていった。だからといって、眠っているときの夢なんて覚えていることはほとんどないのだが。

 本当は特別何かができるわけじゃなくても良いから、普通の人と同じぐらいには何事も出来るようになりたい。特別じゃなくてもいいから、普通の人のように要領良くなりたい。

 何をやっても他の人のようにできなくて。何をやっても他の人よりも遅くて。何をやっても、否定され続ける。そんな世界で生きるのは辛いけど、自分で死ぬことが出来ないぐらいには臆病だ。

 どこかへ行きたいと願っても、現実から逃げられるわけもない。

 そんなことを考えていたせいだろうか、こんな状況にあるのは。

▽2007/09/12 「やっと起きやがったかコノヤロウ」 gin20081210

▽2007/10/03 「…痛い…?」 gin20081211

▽2007/10/10 「神楽ちゃーん。これ、どこの子?」 gin20081212

あとがき

私は私の世界が欲しかった(土方の場合) - 1#醒めない夢


新規公開
(2007/09/12)


分岐修正により、リンク修正。
(2008/12/09)


分岐として修正し直しました。
(2008/12/09)


分岐修正により、序文削除。
分岐修正により、リンク修正。
(2008/12/09)


ファイル統合
(2012/10/01)