戦国系>> 落乱>> 同室だから

書名:戦国系
章名:落乱

話名:同室だから


作:ひまうさ
公開日(更新日):2012.8.2 (2012.8.3)
状態:公開
ページ数:7 頁
文字数:13905 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 9 枚
デフォルト名:/美緒
1)
おかえりなさい・おかわり
食満君の災難
「同室だから」の段より

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p.1

 休みの日でも特にすることのない日は、私は店を開けることにしている。

「はー、ひまだなぁー」
 店先でお茶を啜りながら和んでいると、遠くから私を呼ぶ声が聞こえた。そちらをみると、あっという間に私の目の前には乱太郎が。さすが、俊足。ああ、韋駄天って異名までもっちゃってるんだっけ。

「いらっしゃい、乱太郎。今日は……善法寺君と一緒なんだ」
 私がこちらに走ってくる善法寺君を苦笑いしながら見たのは、いつもながらの汚れっぷりだからだ。これが、乱太郎ぐらいの歳であれば遊んでてと納得できるし、七松君ぐらい活発であれば遊びすぎてと思うかもしれない。でも、私は善法寺君が物静かで争いを好まない性格であるのを知っているし、そこまで汚れている理由も知っている。

「また穴に落ちたの?」
「ははは……」
 乾いた笑いを零す善法寺君に、私は飲みかけの茶を渡して、奥へと濡れた手拭を取りに行く。三枚をひっつかみ、私が戻ってくると、何故か善法寺君と乱太郎はお茶を凝視しているのだ。虫でも入っていたのだろうか。

「ほら、善法寺君そこに座って」
「え、い、いいよ。汚れる……」
「いーから座んなさいっ」
 店先が汚れるといって断ろうとする善法寺君の腕を掴んで、私は思いっきり引っ張った。でも、流石に男の子だからなのか、全然座らせられる気がしない。

「むむむぅっ」
「美緒」
「善法寺君はこんなに線が細いのに、なんでかなぁっ」
「わぷっ」
 持っていた手拭を善法寺君の顔にぶつけてから、私は汚れた顔を少し背伸びして拭う。そんなに背が低いつもりはないけど、善法寺君は並んでみると顔半分ぐらいは私よりも背が高いのだ。

 ひと通り善法寺君の顔を拭き終わると、綺麗な顔が現れて、私は満足して頷いて笑う。それから、また綺麗な一枚で善法寺君の顔を丁寧に拭いて、善法寺君の指が長くて大きな手を拭いて、服を叩いて土や砂などの汚れを落として、と。

「これでよしっ」
「あのー美緒さん」
「ついでに乱太郎も拭いちゃえ」
 最後に残った綺麗な手拭を手に、乱太郎の顔をやさしく拭い、よしと私は頷く。

「これならいいでしょ。二人共座ってて、今お茶を淹れてーー」
「あの、美緒さんっ」
「ん?」
 何か勢い混んでいる乱太郎の前にしゃがみ、私は目線を合わせる。丸くて大きな目だなぁ。

「私達、これから薬草を摘みに行くんです」
「薬草?」
 だから、二人共やけに大きなかごを背負っているのか、とやっと私は納得した。普段はそこまでどこかに行くとか気にしないけど、流石に少し気になったのだ。

「はい、保健委員会で使う薬草が足りなくて、予算も足りないので、そのぅ」
 もう行っちゃうのか、とほんの少しの心の陰りが私の顔に出ていたのか、段々と乱太郎の声が小さくなる。なんだか、私が苛めているみたいじゃないか。

 私は乱太郎の頭を軽くなで、立ち上がって善法寺君を振り返った。幸いに今日は定休日で、私は暇だから店を開けていたわけで。

「善法寺君、ちょっと待っててもらえる?」
 そう言い置いて、私は例の衣装部屋へと向かった。そこで、動きやすいように着替え直すのだ。汚れてもいいように、茶系の絣に着替え、闇色の股引を履いて、部屋を出る。それから、片手で提げられる程度小さめの籠を手に、店先へと戻った。

 後は店を締めてから、もう一度乱太郎の前に立つ。私のこういうカッコを見せたことはないから、大きな目が零れ落ちそうなほどに見開かれていて、可愛い。

「じゃ、行こうか」
「へ?」
「行くって……」
 不思議そうな乱太郎と半ば予想しているのか不安そうな善法寺君に、私はニヤリと笑う。

「今度は薬膳団子でも作ろうかと思ってるんだよねー。一緒に連れてって?」
 私の言葉を聞いて、少しの間固まっていた二人は、それから同時に叫んだ。

「ええええええっ!」
 元気すぎて、ちょっと耳が痛い。

「美緒、私達と一緒に薬草を摘みに行くというのはお勧めしない」
「なんで?」
「保健委員会は別名、不運委員会と言われていて」
「私達といると美緒まで危険な目に会ってしまうよ?」
 乱太郎と善法寺君に交互に説得されたが、私の意思は固い。

「だーいじょうぶ、大丈夫!」
「大丈夫じゃないってー」
「だって、もしも危ない目に遭っても、善法寺君と乱太郎が助けてくれるでしょ?」
「それでもどうにもならないから不幸なんですってばっ」
 どうあっても一緒に行けないという二人に、私はどんどんと不満が溜まってくる。だが、ここでキレても連れて行ってくれるわけじゃない。

「二人と行けば、ちゃんとした薬草を摘めると思ったのに……」
「ちゃんと、した?」
 乱太郎に聞き返されて、私はしおらしく返したが、半分は本当の話だ。

「昔食べた草餅を作りたくなったんだけど、なんの草で作ってたか思い出せなくて。じゃあ適当に家の裏手で摘んで、薬膳ってことにしようと思って試作を作ったんだよね。だけど、食べたらしばらく体が動けなくなっちゃってさー」
 流石に適当に摘んで作るのは諦めたところだったのだ。後で山田さんか土井さんにでも聞こうかとも思っていたのだけれど、薬草を摘みに行くという二人が通りかかったのはラッキーだと思ったのに。

「……美緒」
 善法寺君が真剣な顔で私の両肩を掴む。

「一緒に行こうか」
「はい」
 そんなわけで、私は善法寺君と乱太郎と一緒に薬草を摘みに行く事になったのでした。



p.2

 二人に散々脅されていたのだけれど、薬草のある場所に行くまでは特に何かが起きるわけでもなく。いつになく平和だと幸せそうな二人と歩いていましたが、びっくりなことに二人共足が早い。いや、乱太郎の脚が早いのは知ってたけど、まさか善法寺君があんなに早く歩くとは思いませんでした。なんで会話しながら、そんなに早いのー。

「はぁ、はぁ、はぁ」
「大丈夫かい、美緒?」
「へ、へーき」
 しかし、行くといったのは自分だし、今更弱音を吐く訳にはいかない。ついでに、辛い顔なんてしたら、乱太郎が心配するから駄目だ。だから、私は荒い呼吸を無理矢理に押さえ込んで、笑ってみせるのだ。

「すまないな、乱太郎。お前ばかり薬草取りに呼んでしまって」
「いいえー、気にしないでください」
 前を歩く二人は一向に息切れしないで、やっぱりけっこうな早さで歩いていて。もしかして、私って足手まといかーと軽く落ち込む。

「何か用事があったんじゃないのか」
「きり丸のアルバイトの手伝いに誘われてたんですけど」
 きり丸もああ見えて、足が早いんだよね。お金関係限定だけど、少しは私も見習いたいなぁ。毎日走りこみとかしたほうがいいのか。でも、七松君のあれには付いていけそうもないし、てか友人の誰にもついていける自信はないな。運痴だからね、私!……あれ、なんか涙が……。

「そうか、きり丸には悪いことしちゃったな。ところで、なんのアルバイトだったんだい?」
「今日は峠の方へ薬草摘みのアルバイトって」
 急に前の二人が立ち止まったので、私は落ち着いて二人を見た。あれ、なんか、震えてる?

「乱太郎」
「まさか、ですよね」
 何か急に乱太郎が走りだした。え、置いてかれるっ、と思った瞬間には私の体はふわりと浮いていて。

「美緒、ちょっとごめんっ」
 善法寺君の肩に担がれてました。ちょ、それは女の子の運び方じゃないよ、善法寺君。

 飛ぶような景色はジェットコースターを思い出させる。後ろ向きジェットコースターって、どこの遊園地にあったっけ。ーー遊園地って、なんだっけ。

「うぅぅう……」
 頭が痛くて、唸る私は、急に止まった風の気配に顔を上げた。どうやら、ついたようだが。

 私を落とすようにずるりとおろした善法寺君は、乱太郎と一緒になって、何もない峠の斜面入り口に座り込んでうなだれる。

「よりによって、きり丸の薬草取りのバイトと重なるとは」
「不運だーっ」
 嘆いている二人を前に、私は辺りをぐるりと見回す。何かを摘み取られた後っぽいのはあるけど、ここに善法寺君たち目的の薬草があったのだろうか。

「不運がなんだって?」
 私達の少し後方から聞こえた声に振り返ると、左手に黄色い花を持った食満君が立っていた。

「留三郎」
「食満先輩?」
「やっぱり、こんな事だろうと思った」
 しかたないなぁって、顔に出てるよ、食満君。彼は根っからの世話好きで苦労人だ。そういう星の下に生まれたんだろうか。大変そうだなぁ。

「どうしてここへ?」
「保健委員会で必要だというのは、この草か?」
 そういって食満君が差し出した黄色い花を見た善法寺君と乱太郎は、次の瞬間すごい勢いで食満君に詰め寄った。

「うわー、それは!」
「留三郎、これをどこでっ」
 私にはただの花にしか見えないけど、あれが薬草なのか。薬草って言うから、草だけなのかと思っていた私は目から鱗だ。遠目にだけど、改めて食満君の手元の花をみるが、やっぱり普通の花にしか見えない。もっと近寄ればわかるだろうか。

「うん、今きり丸としんベエがこの草を大量に担いで帰って行ったぞ」
「「やっぱり」」
「で、一本参考用にいただいてきた。この草がたくさん生えているところ、知ってるんだが、行ってみるか?」
 もちろん、善法寺君と乱太郎は一も二もなく頷いたわけです。

 で、もちろん私も見つかったわけです。

「なんで美緒まで一緒にいるんだ?」
「そんな意外そうな顔しないでよ。新作団子のメニューに草餅を加えようと思ってー」
「薬草を知らないで作ろうとしてたから、連れてきたんだよ、留三郎」
 事情を善法寺君から聞いた食満君に馬鹿にされました。えーえー、どうせ、私は知らないですよーだ。

「あの家の近くで適当に草を摘んだりするなんて、命知らずにも程がある」
「へ?」
「今度からは、誰でもいいから声をかけてから摘むように」
 意味がわからないと眉間に皺をよせていた私に、食満君は容赦なくデコピンしてきました。半端なく痛いので、涙目で額を抑えている私に、畳み掛けるように約束させられました。うぅ、食満君も善法寺君も女の子に対する態度じゃないよっ。

「それで、美緒はどうするんだ?」
 なんでそれを善法寺君に聞くのかな、食満君。復活した私は、即座に答える。

「もちろん行くよ」
 すっごい嫌そうな顔をされると、傷つくんだけど。

「行っておくが、俺の秘密の自主トレ場所だから、一般人の美緒には安全な場所とはいえないぞ。それでも行くのか?」
 自主トレって何するのかわからないけれど、アスレチックみたいなものだろうかと想像した私はなんだか楽しくなって、笑顔で頷いていた。

「うんっ!」
「……本当にわかってるのか?」
「しつこいなー食満君はー」
 渋る食満君を誤魔化して、私は三人について行ったわけですよ。でも、さっきの山道を歩いていた善法寺君たちと同じ早さで、山の中を歩くとか、ホント勘弁して下さい。

「まってーっ」
 足手まといなのはわかっているけど、さすがに置いていかれたら困るので度々呼び止めていたら、例によって、食満君に担がれました。

「……お手数掛けます」
「まったくだ」
 乱太郎と善法寺君には笑われるし、食満君には呆れられているし、散々だ。でも、ここまできて、何も収穫なしに帰るとか、それこそ冗談じゃない。

 こうなったら、意地でも薬草をとってやるっ。

「すまないな、留三郎。ホントに助かるよ」
「気にするな、同室だからな」
 善法寺君に気にするなという食満君はちょっと男前だ。山田さんには叶わないけど、男前だ。顔が見えないのが残念だ。

「……同室だから、たまらんのだ」
 その後に聞こえた、やけに疲れた食満君の小さな小さなつぶやきは、すごくすごく深くて、ちょっと聞けなかった。

 善法寺君と食満君、そして乱太郎の言っている学校というのは、全寮制の学校だというのは知っている。同室ということは善法寺君と食満君は同じ部屋だということだ。彼ら六年生は人数が全部で六人と少ないにも関わらず、一人部屋が与えられているわけではないらしい。どういうシステムなのかとかまでは聞いたことがないし、聞くつもりもない。行く事もないし。



p.3

 そうこうしていううちに、森を抜けて、急に開けた場所に出た。食満君は木の根元に私をおろし、善法寺君と乱太郎を少し先まで案内していく。もちろん、私もついていく。

「この斜面だ」
 斜面っていうか、そこを覗きこんだ私は彼ら三人を見たが、誰もそこに突っ込まない。これって、斜面じゃなくて崖だよね。君たちの中ではここが斜面で合ってるのか。

 その斜面だという崖の中腹辺りに、先程食満君が持っていた花があたり一面に生えていた。これだけあると、すごく綺麗で壮観だ。あれを取りに行くとか、冗談、だよね。

「どうだ、たくさん取れそうか?」
「留三郎、ありがとう! これで保健委員会は救われるよーっ」
「お、大げさだな」
 普段の保健委員会はどんな薬草を使ってるんですかとつっこみたくなる発言が、善法寺君から飛び出した。

「でも、この崖どうやって降りるんです?」
 乱太郎の冷静な発言で、私はちょっとだけ安堵した。よかった、これが崖だと思っていたのは私だけではないらしい。

「それなら、大丈夫っ」
 食満君は自信満々に太くて長い縄を取り出した。それを乱太郎の腰にしっかりと結わえて、ゆっくりと乱太郎を崖から降ろしてゆく。乱太郎も慣れたようにそれに従っている。三人ともこれに慣れている感がすごくするんだけど、学校ってそういうのも習うんだっけか。思い出せないなー。

「足、滑らすなよ」
 乱太郎に気遣う声をかけてから、食満君は善法寺君にここが自分の秘密の自主トレ場所なのだと教えていた。何度も登ったり降りたりしてるのだと。

「この崖を……」
 ゆっくりと崖を降りていく乱太郎を見ているだけで、私は目が回りそうな高さだ。

「次は伊作も降ろしてやるよ」
「留三郎っ」
「遠慮するな、同室だろ」
 同室って、色々と大変なんだなーと私は二人を見ながら、籠から水筒を出して、水分を補給する。行程の半分ぐらいは担がれていた気もするが、普段歩いたりが極端に無いために、私の体力はすでにオーバーしているのだ。

「伊作先輩、たくさんあります!すごいです!」
「僕もすぐ行くーっ。留三郎、頼む」
 乱太郎の綱を木に縛り付ける食満君は、善法寺君の頼みを聞いて、眩しい笑顔で頷いた。

「まかしとけっ」
 なんて、頼りになるんだ、食満君。今度から、自分で取りに来るのではなく、食満君か善法寺君にでも食材の採取を頼みたいところだ。流石に、食材の良し悪しまでは、男の子じゃわからないだろうか。となると、やはりいつもの行商に頼むのが一番確実かなぁ。

「これは私に真似できないなぁ」
「だろうな」
 苦笑しながら、善法寺君の縄を木に括りつけた食満君に私は水筒を差し出した。中身は冷たいお茶だ。

「善法寺君がこれじゃ、私に薬草を教えてくれる暇もなさそうだね」
「用意がいいな」
「でっしょー」
 返された水筒に、私ももう一度口をつける。

「なっ?」
 何を食満君は驚いているんだろうと不思議に思いながら、私はお茶を飲んで、水筒から口を離した。ここまで結構歩いたから、お茶が美味しい。

「……お、おい、美緒?」
「何、食満君?」
「おまえ、今……」
 何かを言おうとしている食満君の顔はほんのりと赤いようだ。善法寺君と乱太郎の二人も崖に下ろしたから、彼も疲れて、まだのどが渇いているのだろう。水筒を振ると、まだ中身は有りそうだ。

「ああ、残りもどうぞー」
 私はまた水筒を食満君に渡して、もう一度崖まで善法寺君と乱太郎の様子を見に行った。二人はもう夢中になって薬草を摘んでいるようだ。

 降りてみたいが、私では間違いなく落ちそうだ。

「……高いー……ね、食満君」
 私が顔だけ振り返ると、食満君は丁度水筒を傾けたところで、私のかけた声に驚いてむせてしまったようだ。

「げほっごほっ」
「うわー、ごめん、驚かせちゃった?」
 私は慌てて食満君の近くに行って、その背中をさすってやる。身長的には食満君は善法寺君よりも大きいので、私の頭一つ分は上だ。必然的に下から覗き込むようになってしまったのだが、怒られた。

「覗き込むなっ」
「はいはい」
 咳き込みすぎて顔が赤い食満君に苦笑し、私は彼の背中をさすりつづける。

「……少しは気にしろ」
「え?」
「いや、これ、ありがとな」
 食満君から水筒を返されたその時だった。

 綱が切れる音が聞こえて、食満君がまずそれを見つけた。

「あ、乱太郎をつってる縄がっ! 伊作、乱太郎を抑えろ!」
 乱太郎の切れた綱をつかむ食満君は、必死だ。そりゃそうだ。

「ぬぬぬぬぬっ!」
 太い縄だから、それだけでも重いに違いない。私も手伝おうと、乱太郎の縄を手にする。

「どうしたんだ、留三郎ー」
「どうしたもこうしたもぉぉっ」
 暢気な善法寺君の声が今は少し憎らしい。二人がかりで、なんとか乱太郎を引っ張りあげてゆく。

「なぁぜだぁ、俺が用意した丈夫な縄のはずがーっ、ついてない」
 縄を引きながら、食満君は何か一人でブツブツと言っている。

「不運? いいや、他に何か原因が」
 食満君が少し持ち直したところで、またもや縄の切れる音が聞こえた。今度は善法寺君の縄だ。

「なにっ、今度は伊作の縄が……これも、不運だというのかーっ」
 不運っていうか、なんていうか、困ったなぁと乱太郎の縄を引きながら、私は別なことを考えていた。

「運が無い、不運っ! なんという運の無さ、二人揃って縄が切れるなんてーっ」
 この場合運が無いのは善法寺君と乱太郎というより、そこに居合わせた食満君が一番運が無いなー、というのは言わないほうがいいだろう。

「しかし、そんなのは俺がーっ、みとめないいいいいっ」
 乱太郎の縄を掴んだまま、食満君は善法寺君の縄も掴んだ。

「これ以上伊作が不運な目にあったら、困るのは、同室の、俺だぁぁぁぁぁぁっ」
 ……普段、食満君はどれだけ大変な目にあってるのだろうか。それを覗いてみたいような、見たら巻き込まれるから見たくないような気分で、私は食満君を見るのだった。

 ちなみに、私が乱太郎の縄を引いているのは、まったく助けになっていないらしい。ズリズリと私は崖に引き寄せられていく。

「落ちたら、死ぬかなぁ……」
 私の呟きに、食満君は私が乱太郎の縄に引きづられているのを見て、ぎょっとしたようだ。

「っ、美緒は、手を、離せっ」
「うーん、ここまで来て離すというのも」
「いいから、離せっ! 美緒まで、巻き込む、には、い、かねぇっ!」
 今更、と思ったが、ここで全員で共倒れになっては元も子もない。

「私、誰か呼んでくる」
 ここまでのかなりの距離をどれぐらいで戻れるかは分からないが、途中で誰かに会えるかもしれない。

「そう、してくれ」
 私が乱太郎の縄から手を離すと少しだけ食満君は笑ったようだった。

「留三郎、もういいよー、あげてくれー」
「むぅぅぅぅ、もぅぅぅっ、くくくっ、げん、かいっ」
 いくら食満君に力があっても、二人分の体重を支えられるはずもなく、どんどんと崖に吸い込まれてゆく食満君に私は為す術もない。早く、誰かを、呼びに行かないといけないのに。

「ぬぅぅぅっ」
「っ、食満君!」
 そして、私の視界から、食満君はいなくなってしまったのでした。



p.4

 慌てて崖から下をのぞき込んだ私が見た時は、そこには食満君も善法寺君も乱太郎の姿もなくて。

「っ、皆……っ」
 私が、無理してついてきたせいだ。

「ふぇ……っ」
 泣きそうな私の頭にポンと手が置かれる。見上げると、見知った人がそこにいた。

「大丈夫」
「雑渡さん、食満君と善法寺君と乱太郎が……っ」
「彼らなら、あのぐらい慣れてるだろうし、せいぜい風邪をひく程度だよ」
 大丈夫と繰り返しながら、私の前にしゃがんだ雑渡さんに、私は縋りつくように抱きつく。

「わた、私がっ、一緒に行くなんて、無理言ったから……っ」
「保健委員の不運は今に始まったことじゃないから、美緒ちゃんのせいじゃないよ」
「でもっ、私、のっ、せいで、皆が死んじゃったら……っ」
 ポンポンと私の背中を叩いて私をなだめてくれる雑渡さんの優しさに、そんな状況じゃないのに安堵してしまう。この人が大丈夫というと、本当に大丈夫な気にさせられる。

「そんなの、美緒ちゃんの姿を見れば、すぐに生き返るさ」
「わ、私はっ、真剣、にっ」
「うん、うん、あんまり泣かないで。あと、鼻水はつけないように」
「つけてませんっ」
 慌てて離れてみると、まだ鼻水がついていないことに私はほっとした。目の前に手拭が押し付けられ、それで私は目を拭いて、鼻をかむ。

「よし、じゃあ行こうか」
「え?」
「心配してるだろうし、美緒ちゃんの無事な顔を見せて、伊作君たちを安心させてあげないとね」
 ひょいと、軽々私を抱える雑渡さんの顔は、私の目の前だ。つまり、これは、いわゆる、お姫様抱っこというやつ、で。

「しっかり捕まってて、美緒ちゃん」
「へ?」
 次の瞬間、私は空を飛んでいました。え、ちょ、私、絶叫系でもフリーフォールは得意じゃないのにーっ。

 声もなく雑渡さんの太い首にしがみついていると、浮遊感が消えて、地面についたようだ。

「少し流されたかな。大丈夫かい、美緒ちゃん」
「大丈夫、とか、ありえない……」
 日本語も怪しい私の回答に、雑渡さんからは苦笑が返された。雑渡さんは私を抱えたまま歩き出し、どこかに下ろす。

「ここからなら、一人で行けるね?」
 雑渡さんの指す方向に、川からあがる食満君と善法寺君の姿が。

「乱太郎はっ?」
 見ている前で、食満君が乱太郎も川から引き上げるが、ぐったりとして意識がないようだ。

「じゃあまたね、美緒ちゃん」
 え、と私が振り返った時にはそこに雑渡さんの姿はなくて。でも、私は彼らのところに行くために、自分の場所を見てぎょっとした。

 だって、私がいる場所は恐ろしいほどに高い岩の上で、どうやって降りようとしても、一番近い場所で自分の身長ぐらいある岩まで一度降りないといけない。でも、早く三人のそばに行って無事を確認したい私は、意を決して岩から降り始めた。



p.5

 私は横手の自分の身長ほどもある高さからゆっくりと降りて、それから、自分の腰ぐらいの高さから降りて、また自分の身長ぐらいの高さから降りて。と普段なら絶対にしないような場所から何度も降りて、友人たちの場所まで辿り着いた。

「食満君、善法寺君、乱太郎っ!」
「美緒!?」
「どうやって、ここまで」
「話は後っ」
 私は着ていた小袖を迷わず脱ぎながら、既に上の服を脱いで上半身裸になっている食満君と善法寺君に指示する。どうせこれを脱いでも下には白い単があるのだから、完全に裸になるわけではないし。股引きも履いたままだし。

「乱太郎の服を脱がして、私の乾いてるのを着せて!」
「お、おいっ?」
「早くしなさいっ」
 怒鳴るように指示すると、まず善法寺君が乱太郎の服を脱がしにかかった。

「美緒……」
「乱太郎はまだ子供なんだから、いそがないと肺炎になってしまうかもしれない。そうなったら、今の医術じゃ危険すぎる」
 食満君に説明しながら着物を脱いだ私は、それで乱太郎を包み込んだ。

「ここから一番近いのは?」
「僕が乱太郎をつれていくから、留三郎は美緒を送って行ってくれ」
 いうやいなや、善法寺君は乱太郎を抱えて、いなくなってしまった。

「……え?」
 目を瞬かせて、私はさっきまで乱太郎と善法寺君のいた場所をみて、食満君を振り返る。と、上から冷たい着物をかけられた。

「わ」
「ないよりはましだから着ててくれ、美緒。目の毒だ」
 食満君は私を見ないで言う。

「っ、そういう言い方はないでしょっ」
「いいから、それを着たら送ってく」
 いつも以上にぶっきらぼうな食満君に従い、大人しく私はそれを着ようとした。でも、このまま着たらやっぱり下の単が濡れてしまうし、少しぐらいは乾かしたい。ばさりと広げるとそれなりに大きいそれは善法寺君の着ていたものだ。

「……食満君は、大丈夫?」
「ん、着たか?」
「怪我とか、寒気とか」
「俺は鍛えているからな」
 食満君の裸の上半身に触れると、ひどく冷たい。少しでも私の熱が伝われば、冷たさも緩和されるだろうかと抱きつけば、勢いこんで引き剥がされた。

「なにしてんだっ」
「食満君も、冷たい」
「は?」
「こうしてれば、少しは温かいかと思って」
 もう一度抱きついて、食満君を見上げると、みるみるうちに食満君の顔が赤くなってゆく。

「……美緒、あのな……」
「風邪、ひいちゃう。死んじゃうよ」
 じわりと目元に涙が溢れてきた。そうだ、ここではただの風邪で簡単に人が死ぬ。

「帰ろう、食満君。うちで、いいものあげる」
「いいもの?」
「食満君まで風邪をひいたら、大変でしょう?」
 私はどんな顔をしていたのだろう。食満君はいつもなら担ぐように私を抱えるのに、今度は雑渡さんと同じように私を抱き上げた。

「こっちのほうが早いから、しっかり捕まってろよ、美緒」
「うん」
 私は食満君の首に腕を回して、しっかりと抱きついた。

 耳元で風が唸っていたのはそう長い時間じゃなかった。私は茶店に降ろされて直ぐ、食満君を衣装部屋で着替えさせ、彼に生姜湯を飲ませた。

「なんだこれ?」
「生姜湯、温まるよ」
 食満君が生姜湯を飲んでいる間に熱いお湯を沸かし、暖めた手拭を持って、食満君のところへ行く。既に着替えている食満君に一枚を渡し、もう一枚で彼の体を拭く。

「っ、自分でできるっ」
「いいからいいから」
 ひと通り食満君の体を拭き終わってから、彼を店の奥にある自分の部屋の布団に寝かせる。

 食満君の顔はここについてからずっと赤い、試しに額に手を当ててみたが、よくわからない。じゃあと、彼の額に自分の額を合わせてみる。

「熱はない、か。これからかな?」
「っ、お、おいっ」
「今日はうちに泊まっていきなよ。学校には私が説明するから」
 たぶん、今日は善法寺君も乱太郎も熱が上がるだろうし、三人も風邪ひきでは何かと困るだろう。

「断るっ」
「あはは、別に襲ったりしないから大丈夫だよー」
「そうじゃねぇだろ……」
 何故か脱力した食満君を不思議に思いながらも、私は手拭を片づけ、食満君の着物も片付ける。

「今日はもうおとなしくしてなさい。夕食は美味しい物作ってあげるから」
「……実験台にする気か」
「あはは、病人相手にチャレンジメニューは出さないって」
 部屋を出て、私は勝手場に立つと包丁を握った。あのぐらいの歳だと、体力の着くものを食べさせて、体を温めるのがいいだろう。今日の夕食は鳥モツでも煮るか。

 それから鳥を捌いて、鍋にして、コトコト煮ている間に一度食満君の様子を見に行った。大人しく寝ているように見える。

「……無事でよかった……」
 その寝顔を見ていたら、自然と安堵の言葉が出てきた。生きててくれてよかった。もう、大切な人を無くすのは嫌だ。

 三人が死んでしまうかもと思ったあの時、私は全身の血が凍り付くようだった。私がわがままを言ったせいかもしれないとまで思ったけど、今冷静になってみても、関係ないことはわかる。雑渡さんがいうようによくあることなのだとしても。

「……生きててくれて、ありがとう……」
 自分の目元からぽとりと一滴が落ちて、私はそれを慌てて袖で拭った。煮ている鍋が心配だ。

 それから、食満君に鍋を食べさせて寝かせて、私も隣に薄い布団を敷いて寝ていたら、案の定夜中に食満君が魘されだした。熱が上がってきたのだろう。

「頑張って、食満君」
 私は一晩中彼の頭に乗せた手拭を変えたり、汗を拭いたりして過ごしていた。

 ただ、必死だったのだ。何度か食満君に夢現で名前を呼ばれて、そのたびに手を握って励ました。聞こえていないのだとしても、誰かわからない神様に食満君と同じように苦しんでいるかもしれない善法寺君と乱太郎を助けてくださいと、祈っていた。

「……美緒……」
 誰かに名前を呼ばれて目を覚ました私は、朝日の中で起き上がった食満君の顔色を見て、やっと安堵した。すっかり具合はいいようだ。

「おはよう、食満君」
 手を伸ばして、食満君の熱をはかろうとした私の腕を、食満君が掴んで引っ張ったので、寝起きすぎて力の入っていない私の体は、彼の体に簡単に落ちてしまった。落ち着いた鼓動の音が、安心と眠りを誘う。

「ありがとな、美緒」
「ううん、食満君が元気に、なったら……それで……」
 ゆっくりと眠りに落ちていく私に食満君が何かを言ったようだけど、私にはわからなかった。

「おやすみ、美緒」
「ん」
 私の頭をなでる手がとても優しくて、すごく眠くて。私はそのまま眠ってしまったのでした。



p.6

 食満君の前で眠ってから、次に目を覚ましたら、そこには山田さんがいて、私は死ぬほど吃驚しました。え、これ、なんのドッキリですか。

「や、山田さんっ」
 まだ布団で眠っていた私は慌てて起きようとしたのだけど、山田さんに制された。

「食満留三郎が美緒さんの世話になったそうだね」
「世話って、風邪を引きかけていたから、無理を言ってうちで休ませたんです。勝手をして、ごめんなさい」
 うわーうわーと布団をかぶって隠れてしまいたいのを抑えて、私はオロオロと返事をする。そういえば、善法寺君と乱太郎はどうしているのだろう。山田さんに聞いてみると、まだ風邪を引いているそうだ。

「それでも、乱太郎が肺炎にならないで済んでいるのは、美緒さんのおかげなのだと善法寺伊作が言っていたが、どうなのかね」
 あの時は無我夢中だったが、そういえばどうして私はあんなことを知っていたのだろう。

「どう、なんでしょう?」
「美緒さん」
「……自分でも、よくわからないんです。ただ、肺炎にだけはさせちゃいけないって必死で、気がついたらああしてて」
 そうだ、なんで私はあの時にまっさきに乱太郎の心配をしたのだろう。食満君も善法寺君も同じようにずぶ濡れだったのに、自分の乾いた着物を与えようと思ったのは迷わず乱太郎だった。幼いから、という心配ももちろんあるが、それ以上にあのぐらいの歳の子は食満君たちに比べて、抵抗力が低いとーー知っていた。

 なんで、私は、それを、知っていたのか。

「美緒さん、」
「私……なんで……」
 体が震えるのは寒いからじゃない、自分という存在の不安定さに恐怖しているのだ。本当に私は何者で、なんでこんなことを知っているのだろう。自分は一体何なのだろう。

「私、私……っ」
「美緒さん」
 ポンポンと私の頭を優しく山田さんが撫でる。

「大丈夫だ」
 それは雑渡さんとは全く別の、安心の魔法だ。不安に震える私をそれだけでなだめて、安心させてくれるのは山田さんだけなのだ。

「大丈夫」
「っ……っえ……っ」
 引き寄せられるままに私はそのまま山田さんの胸で泣かせていただいたのでした。



p.7

 後日、食満君と善法寺君、乱太郎がお店に顔を見せに来てくれた。手土産を持って。

「これが、薬草?」
 善法寺君が奥の机に並べてくれたものを見て、私は目を丸くした。

「そう、美緒が使いたいのは多分蓬とか韮なんだと思うけど、他にもいろいろ持ってきてみたよ」
「薬草って、雑草だけなのかと思ってたー。根っことか、木の実みたいのとか、花とか、ずいぶんあるんだね」
「興味が有るなら、今度文献も持ってこようか」
「え、いいの?」
「うん、この間は本当に助かったしね」
 ほんのお礼のつもりなんだと照れた様子の善法寺君のが移って、私も少し照れてしまう。

「そ、んな、たいしたことはしてないよ。実際、食満君の面倒しか看てあげられなかったし」
「十分だよ。いつもなら、三人で一週間は寝込んでいるところが留三郎は一晩、僕らは二晩で元気になったんだから」
 それは店来た立花君や潮江君、七松君や中在家君に例の薬草を取ってきて、学校に届けてもらったからだろう。あれは風邪薬だったそうだから。

「御礼なら、私じゃなくて、皆に言うといいよ」
「もう言った。で、これがあいつらと俺らからの侘びと礼の品だ」
 ほら、と食満君が乱太郎の背を押して促し、乱太郎が何かを私に差し出す。

 それは、綺麗な花の髪飾りだ。普段ならつっぱねてしまうものだけど、乱太郎の不安そうな目を見て、私にできるわけがない。ったく可愛い後輩をだしに使って、と私が善法寺君と食満君を軽く睨みつけると、二人からは笑顔が返された。そりゃあ、断れるわけがないけどさ。

「ありがとう」
 私が受け取ると、本当に嬉しそうに乱太郎が笑った。

「それから、」
「まだあるのっ?」
 何かを出そうとしている乱太郎に私が驚きの声を上げて、上級生二人を睨みつけると、首を振られた。二人が知らないこともあるのか。

「これは、きり丸から」
 きり丸からといって乱太郎が取り出したのは、綺麗な黄色い花だ。たぶん、どこかで摘んできたものだろうが、色があの時を思い出させて、私を苦笑させた。

「こっちは、しんベエから」
 しんべえからといって乱太郎が出したのは、おまんじゅうがひとつ。しんベエらしさに、頬が緩む。きっと悩みに悩んで、出してきたに違いない。

「そして、これが私からです」
 最後に出された巻いてある紙を開いた私は驚きに目を見開いた。

 そこに書かれていたのは、私、だった。たぶん、こうしてお店に立っている時の私だろう。最近、きちんと鏡を見ていないからはっきりとはいえないが、かなり美人に描いてもらえている。小学生の絵って、こんなだっけ、と頬が赤くなってしまった私の後ろから、食満君と善法寺君が覗きこむ。

「ほう、美人だな」
「これは、よく描けてるね」
「私にはこれぐらいしか思いつかなくて」
 見れば見るほど、美人にかけているので、恥ずかしくなってしまう。

「わー、美人に描きすぎだよ、乱太郎ー」
「え、きり丸としんベエにはそっくりって……」
「よく似てるって」
 皆お世辞がうまいんなー。あー暑い、とパタパタと手団扇で顔を仰ぐが、全然涼しくならない。

「ところで、美緒さんは風邪とか引かなかったんですか?」
「うっ」
 痛い所をつく乱太郎から、私はあからさまに顔をそむけた。

「美緒はアレだからな」
「アレって言うな。言うならはっきり言ったらどうなの、食満君っ」
 お盆を振り上げても、まったく食満君が動じる様子はない。

「風邪は引かなかったけど……」
 うぅぅ、恥ずかしいが、言うしかない。

「翌日は筋肉痛で動けなかったわよーっ」
 そういうわけで、思いつきで出かけるもんじゃない、と流石に身にしみた私なのでした。





「もう少し運動しよう……」
「走りこみになら付き合うぞ」
「有難いけど、食満君たちについていける自信はまったくないから、やめとくー」

あとがき

 なんとなく薬草を摘みに行かせたくなって、アニメの「同室だから」を参考にしました。食満君の巻き込まれっぷりが好ましいです(え
 まあ、この話ではちょっとだけ役得だったからいいじゃないですか。ヒロインは全く意識してないですが、間接ちゅーです。よかったね、食満君。
 最終的に誰が役得だったのか、ヒロインを助けたのは誰なのか。謎はそのうち解明されるかも?←
 八月もしばらく忍たま祭りが続きますー。
(2012/08/02)


乱太郎:136cm
きり丸:140cm
しんベエ:125cm
土井先生:175cm
兵助:165cm
雑渡:180~
長次>小平太>食満>文次郎165cm>伊作=仙蔵


 つどい設定からもってきた身長メモ。これを踏まえて、ヒロインの身長はーこんなかんじです。
美緒:155cm
(2012/08/02)


長いので別けます


 書きなおしたら、なんかこれの後に書いた雑渡さん(「デリバリー」)が出てきた。おっさんスキーですから(まて


 まあ、大体通しでラッキーなのは食満で統一できてよかった。
 え、伊作の話では?と思ったそこの人!
 私は苦労人が大好きです!←
 そんなわけで、次は潮江の話になるかと思います。
 予算会議(かっせん)に行きますよ!?
(2012/08/03)


ファイル統合
(2012/10/01