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書名:書きかけ
章名:「いろはのお題」 Rapunzel Rhapsody

話名:Rapunzel Rhapsody - 大沢家の日常


作:ひまうさ
公開日(更新日):2006.3.22
状態:公開
ページ数:1 頁
文字数:560 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 1 枚
(ラプンツェル番外)

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p.1

 けたたましい音が家中に響き渡る。時計の主は布団から腕を伸ばし、それを止め、そのまま寝入る。

 数分後、ドアをノックする音。

「お父さん、朝だよー」
 ドアの向こう側では起きる気配もない様子。

「開けるよー」
 返事もないので、おもむろに開けると、ベッドの上には白い固まりが規則的な上下をしている。…せめて顔出して寝てよ、お父さん。

「お父さんー、あっさでっすよーっ」
「ぅ~…」
「お父さんってば。ウチ、学校に遅刻しちゃうよっ」
 そういうとようやく布団から顔だけ出されて、寝ぼけて普段以上に緩みきった笑顔で言う。

「行ってらっしゃい」
(あーもう、この人は)
 頭を抱えていると、手招きされる。警戒しながら近寄ると、急に腕を引っ張られて、布団ごと抱き込まれる。

「お父さん、寝ぼけないで」
「今日はお休み今日はお休み今日は」
「お父さんが休みでも娘は学校なのっ」
「えー」
「えー、じゃないっ」
 父の呪縛から離れ、枕でぶっっ叩きつつ、いつもの言葉を言う。

「朝食はテーブルに置いておいたからね。ちゃんと食べてよ!?」
「は~い」
 聞いているんだかどうだかしらんけど、とにかく早くしないと遅刻だ。

「いってきまーす!!」
 布団から相変わらず手だけ出している父に見送られ、家を出るのがウチの日常だ。これで母が来るときだけは早起きなんだから信じられない。

あとがき

自分でイメージの固まらない父娘を練習(するな。