あの人はいつも静かにそこにいてくれる。何も言わずに守ってくれる。
それが嬉しい反面、信用されていない気がしてイヤだと思うのは天の邪鬼な自分だ。
「服部さん、私自分の身ぐらい自分で守れます」
巡察の帰り道ぽつりと漏らすと、苦笑と共に頭を撫でられた。
「子ども扱いしないでくださいっ」
「そうじゃないんだけど、気に障ったようならすまない」
簡単にこうやって謝られるのが嬉しい反面、なんだかそれも宥められているような気がして。
だったら、もういっそ奇襲でもかけてやろうかと睨みつけた。
「!?」
かすめるような熱が口許を通り過ぎ。
「…服部さん…?」
「ごめん、つい」
「ついじゃありませんっ」
「だって可愛いからさ」
かっ
「可愛くなんかっ」
大きな声で反論しようとすると大きな腕で引き寄せられて、抱きすくめられる。
「かわいいかわいいかわいい」
「…止めてください」
「ほら、かわいい」
いつもこうして私の方が負けてしまう。だから、やっぱり服部さんはずるい。何がだからで、何がやっぱりかは答えられないけど。いつもいつも見透かしてるみたいな服部さんが大好きです。
れんしうです。れんしゅー。なんとなくこの人は好きです。
つか、仕事中にこの二人は何をしているんだか…u
そんで、私の話の褒め言葉に「可愛い」が多いのは、綺麗よりも可愛いの方が恥ずかしい気がするからっ
(2006/06/12)