夏という季節しか知らないワケじゃない。だけど、私はどれだけ暑くてもこの季節が大好きなんだ。 そう言うと、彼女は団扇で私の風を送りながら、大きく息を吐き出した。 「でもさ、バテるほどの暑さにすることないんじゃない?」 「馬鹿。これが夏の醍醐味ってもんよ」 涼しい室内で寝転がったまま、私は軽い笑いを零す。 「別に外に行く用事も無いでしょ?」 暑いときは涼しい室内で夏を感じるのが一番だ。彼女ではなく、縁側につるした風鈴がリリリ…と同意の声をあげた。
長らく更新してなかったなぁと。 リハビリにオリジナルではーさんを書いてみました。