幕末恋風記>> 他>> 幕末恋風記 12章 - 十二章本編のあの辺(2)

書名:幕末恋風記
章名:他

話名:幕末恋風記 12章 - 十二章本編のあの辺(2)


作:ひまうさ
公開日(更新日):2006.9.11
状態:公開
ページ数:1 頁
文字数:562 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 1 枚
デフォルト名:榛野/葉桜
1)
(才谷 by 幕恋)

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p.1

 耳元で唸る轟音で一気に覚醒した。

「な、梅さん!?」
「はよぅ逃げやーっ」
 目の前には怯んでいる剣士が三人。石川は負傷しているらしく、左肩を右手で抑えているにもかかわらず、畳に点々と鮮血が滴っている。

「い、石川っ」
「俺は大丈夫だ。あなたは窓から早くっ」
「馬鹿言うな!」
 才谷の腰から小太刀を抜き放ち、才谷と石川の前に立つ。

「私はこのために来たんだ」
 深く息を吸い込む。

「な、何をゆうちゅうんながっ?」
「すぐに片付ける。二人とも大人しくしていろ」
 私の言にいきり立つ男たちを無限に構えて、待ち構える。平静を失った相手を倒すのは容易い。

 向かってきた相手の剣を冷静に小太刀で受け止める。空いた手で懐から懐剣を取りだし、心臓に突き立てる。

「っ!!!」
 倒れた相手を力で押し倒し、次に向かってきた相手を小太刀で一刀の元、切り伏せる。

「去れ。この人たちを傷つけることは、この私が許さない」
 残った相手に氷の言葉を放つ。今必要なのは、相手を圧倒する威圧感。それならば、幼少の頃から叩きこまれている。

「今ならば、命だけは助けてやれる」
 むせ返る血の匂いが、気持ち悪い。だからこそ余計に機嫌が悪くなる。また、着物を汚してしまった。烝に怒られるだろうか?

 まあ、いいや。助けられたんなら、それで。

 意識を失う寸前、誰かに抱き留められた気がした。

あとがき

あー…こっちのほうが良くない?
もしかして後で差し替えるやもしれません。