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書名:GS
章名:葉月珪

話名:雪の結晶


作:ひまうさ
公開日(更新日):2002.12.24
状態:公開
ページ数:1 頁
文字数:591 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 1 枚
デフォルト名:東雲/春霞/ハルカ
1)
初雪記念

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p.1

 光の中でただお前は眩しくて。

 この光の中から連れ出したら、俺も輝けると思った。

「雪――っ! 珪、雪だよ!!」
 外にでたとたんに駆け出して、空を仰ぐ姿はまるで子供で愛しくて。

「雪なんて、珍しくないだろ?」
「そりゃ~毎年見てるけど! 今日は特別!!」
 何が特別なんだか。

 苦笑して近づくうちに白い欠片はいくつもお前に降り注いで、いつか見えなくなりそうな気がして怖くなった。

 雪の白さがまた、春霞を輝かせる。赤いコートが白で埋まって、朝焼け色の髪が白く染まって、お前の吐息までも雪に埋められて。

「…冷たいね」
 引き寄せた腕の中で、そう言って赤い舌を出してお前は笑った。

「雪、食べたのか」
「うん。冷たい」
 近づいて見ると、雪が積もってもお前はお前のままだ。吐き出される吐息もすぐに白く変わるのに。春霞は春霞のままだ。

「温めてやろうか」
 重なりかける顔の目の前で、なにかを見つけた瞳が輝く。

「雪の結晶ってさ、綺麗だよね」
 一片が春霞の鼻の頭に落ちる。冷たさに目を瞑ったところで、笑いながらそれを掬いとる。

「…冷たいな」
「ずるっ!」
「分けてやる」
 今度こそ逃げないように捕まえた腕の中で、雪よりも甘いキスをする。降り積もる雪を溶かすほどの熱いくちづけを交わす。

「冷たかったか?」
「…雪、積もってる」
「中、戻ろう」
「…うん」
 繋いだ手は二人とも冷たいけど、どこか温かい気がした。

あとがき

彼かがどこから来てどこへ戻ったのか。私も知りません。
つーか、短っっっ
しかもクリスマスに関係あるんだかないんだか(笑)
初雪?…違うような気もする。
そういえば、はばたき市は大雪にならないですよね?
うわぉう!どうしましょう!!(どーもしない)
完成:2002/12/24