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書名:読切
章名:テーマ(500文字制限)

話名:テーマ「色」 - 幸福の色


作:ひまうさ
公開日(更新日):2008.10.30
状態:公開
ページ数:1 頁
文字数:443 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 1 枚

テーマ「色」

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p.1

 よく晴れた日は外に出てお茶をしようと彼女はいう。ダージリンの紅茶に焼きたてのスコーン。彼女が用意する席につき、俺は殊更にゆっくりとカップを傾ける。湯気の向こう、彼女が勝ち誇るように笑った。

「どう?美味しい?」
「まだ食べてないよ」
 笑いながら返すと小さく頬を膨らませる。こんな何気ない日常が幸せだといったら、君は笑うね。だけど本当に幸せなんだ。夢にまで見たとは言わないけれど、君が描く幸福の色を俺は誰に感謝すればいいんだろうか。

 手招きに誘われる彼女の腕を引く。腕の中にすっぽりと収まる小さな体を抱きしめる。

「今はお茶の時間!」
 クスクス笑う耳元で囁く。

「キスもダメ?」
「ダメっ」
 クスクス笑いながら、彼女の柔らかな口唇が俺の頬にあたる。

「私がするから、ダメ」
 可愛い君のワガママ。

「ズルイな」
「そうよ、ズルイの」
 クスりと笑う君の口を奪う。

「ダメだって」
 笑いながら抵抗する君に愛を囁く。

「ありがとう。愛してる」
 どういたしましてとまた君が笑う。ああ、幸せ過ぎて、おかしくなりそうだ。

あとがき

一投稿(五百字)制限で書いた話。
かなり眠くて壊れてました。
(2008/10/10)


公開
(2008/10/30)