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書名:読切
章名:テーマ(500文字制限)

話名:テーマ「変わらないもの」 - 放課後の教室


作:ひまうさ
公開日(更新日):2008.11.14
状態:公開
ページ数:1 頁
文字数:478 文字
四百字詰原稿用紙換算枚数:約 1 枚
テーマ「変わらないもの」

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p.1

 薄く朱に染まる貴方のまぶたに口づける。微かに揺れて、だけどよほど疲れていたのか、起きずにまだ眠る。

 放課後の教室。二人だけの時間。先に眠ってしまったのは私だけど、先に起きた私の特権で、貴方の寝顔にキスを落とす。

 まだ起きないで、と願う。子供な私に合わせて、いつも我慢してくれてるのは知ってるけど。と、またひとつ、口端に口づける。

「…惜しいな」
 囁く低音に離れようとしたら、抱き寄せられた。

「キスから教えないとダメか?」
「いつから…っ」
 起きていたのと尋ねる前に、いつものように黙らせられた。

「ズルイよっ」
「先に襲ってきたのはお前だろう」
 いつもいつも言い返せない。でも、こんな時間が貴方も好きだって私は知ってる。

「いつか絶対勝ってやるんだからっ」
「楽しみにしてるぜ」
 あからさまな得意顔、いつか絶対崩してみせる。と意気込む私の頭を貴方は胸に引き寄せて、囁く。

「じゃあずっとここにいないとな」
「当たり前でしょっ」
 それがプロポーズと気がついたのは、そのまま貴方の寝息が聞こえてからだ。

「…ずっと、ここにいるよ」
 変わらぬ愛の誓いを月だけが見ていた。

あとがき

最後でちょっと飽(殴
(2008/11/07)


公開
(2008/11/14)