ふかふかの寝床に横たわり、ほあほあの手のひらに挟まれ、至福に包まれ、なーと啼く。
「いい天気ね」
柔らかな手でそっと撫でられる感触が心地よくて、くぁぁ…と欠伸が出てくる。
「ぁ…ふ…っ」
彼女も大きな口を開けて、目に小さな涙を湛えてる。
何か悲しいの?
「んー?どーしたー?」
僕が啼くと、彼女は喉を撫でる。ごろごろごろ。彼女の手は気持ちがいい。
「はーさんー?どこー?」
遠くから声が聞こえて、彼女がクスリと幸せそうに笑った。
その手で僕を抱き上げる。
「探してるから、一緒に行こうか」
「なー」
「みるく、あったか聞いてみよう」
「なぅー」
「あったかいなー、オマエ」
そっと撫でる優しい手に僕はそっと頭を摺り寄せた。
「あったかいなぁ」
温かな声に包まれて。僕は平和の夢を見る。