秋色の空をぼんやりと眺める。 いつまでも見続ける私の肩に上着を羽織らせ、彼が言った。 「薄着過ぎる。これ、着とけ」 「ええ、ありがと」 抑えるように肩に置かれた手は、かすかに震えていた。
企画で初めて書いてみた「あいうえお」短文。 (2008/10/13)